Nizの静電容量無接点方式キーボードのキーマッピングを変更して生産性を爆上げする

2022/11/13

キーボード

t f B! P L

先日、Nizの静電容量無接点方式のキーボードを購入しました。

2022年のはじめに、格安メカニカルキーボードを購入して以来、打鍵感・打鍵音という概念を知りました。
自身の格安メカニカルキーボードにも、静音化リングの導入・スプレールブの実施・テープMODを施し、打鍵感・打鍵音の改善を施して楽しんでいましたが、そこまで興味関心を持つと、優秀なエンジニアを抱えるYouTube、TikTok、Instagramという、ありとあらゆるSNSがキーボードのASMRをレコメンドしてきます。
最近では英語もできないのに、海外コンテンツすら流れてきます。
でも音とテンポの良いタイピングさえあれば言語はどうでも良く、ついつい見てしまうのです。

大好きなサッカーを見ていても、ついついキーボードの動画を見て、いつの間にか試合が終わっている。
このままでは自分のためにも良くないと思い、「キーボード沼」からの「上がり」となる商品を探していました。

それが、今回購入した「Niz」の静電容量無接点方式キーボード。
静電容量無接点がなぜ良いのか。また、なぜ「Niz」をチョイスしたのかは割愛します。
それはYouTubeを見れば、あるいは聴けばすぐに答えに辿り着くからです。
見た目以外はベストだと思っています。

しかしながら、出荷状態のNizの静電容量無接点方式キーボードは、ビジネスパーソンが用いるにはいくつかの問題点があります。
本記事は、それらの問題点を、Windows OSでの解決策を提案する内容となっています。
解決した結果、新たに生まれる「問題点」に対しても解決策を提案しますが、最終的には完全オリジナルの変態キー配列となります。ご承知おきください。

「英語配列(US配列)」のキーボードであること

日本で生まれた私たちが、人生で初めて使ったキーボードは恐らく「日本語配列」だと思います。

「日本語配列」と「英語配列」はアルファベットのキー配置こそ一緒ですが、記号の配置が異なります。
多くの場合は配置が異なるだけなので慣れてしまえばいいのですが、最も多く使うであろう「半角/全角」キーがデフォルトでは存在しないという致命的な欠点があります。
これは「Niz」に限らず、「英語配列のキーボード」の購入を検討する上で、厄介な問題です。

改善策として、キーマッピングの変更があります。
Windowsの公式ツール「PowerToys」の「Keyboard Manager」を使います。

私はどうしても「日本語配列」の癖が抜けなかったため、試行錯誤した結果、左上の「~ 」キーを「半角/全角」にしています。

「Keyboard Manager」では「[‘] to [IME Kanji]」と設定します。

これで「日本語配列」と同じ感覚で、「半角/全角」を切り替えられるようになりました。
それと同時に、新たな問題点「~」が使えなくなるが発生します。

」が使えなくなる

リモートワークで働いている、あるいはオフィス出社であったとしても、チャットツールを用いて働いているビジネスパーソンは多くいるでしょう。
チャットツールを用いて働く際の悩みの1つに、「発信側の気持ちを把握しづらい」があると思います。
「もしかしたらこの人、怒っているんじゃないだろうか?」と無駄な妄想をする人は多いでしょう。

※余談ですが、結論から言えば妄想するだけ無駄なので、気になるなら事実として怒っているかどうかを聞けばいいです。
※加えて、怒っていてもどうでも良いです。

そんな妄想を受け手にさせないために、発信側のビジネスパーソンは気をつかう時代になっています。
にも関わらず「~」が使えないのは致命的です。

「●●しておいて~」と「●●しておいて」「●●しておいて!」は全く印象が異なります。
「~」の作り出すこの緩い雰囲気は最強です。
私は一度送信したチャットを、わざわざ編集してまで「~」を付けることがあります。
それほどまでに「~」は大事なのです。

「Caps Look」を無効化する

改善策として、またしてもキーマッピングの変更を行いますが、変態度が増します。
(私の中で)最も使い道のない、何なら邪魔である「Caps Look」を「~」に変更したいのですが、「Niz」のキーボードは「Caps Look」をシンプルに変更するだけでは生産性が下がります。
それは、「Ctrl」+「Shift」の組み合わせでも「Caps Look」を引っ張り出せてしまうため、完全に「Caps Look」を消し去ることができないためです。

「Ctrl」+「Shift」はビジネスパーソン御用達のMicrosoftのオフィス製品の多くで、重要なショートカットキーを担います。

例えば、メールソフトである「Outlook」では「Ctrl」+「Shift」+「R」は「全員へ返信」のショートカットキーです。
このショートカットキーを使えないと、わざわざ「右クリック」→「全員へ返信」を選択。
あるいは「返信」→「宛先とCCをコピペ」などという非生産的な行動をすることになります。

例えば、表計算ソフトである「Excel」では「Ctrl」+「Shift」+「矢印キー」で、値が入力されている列 or 行の最終セルまでを選択できます。
このショートカットキーを使えないと、わざわざマウスでドラッグして範囲を選択するなどという非生産的な行動をすることになります。

「Ctrl」 + 「Shift」を使えないと、貴重な人生の時間を無駄にしてしまいます。
「Niz」のキーボードを用いる上で、「Caps Look」は完全に消し去る必要があります。


「Caps Look」を消し去るには「Change Key(Satoshi村)」を使います。

これで「Caps Look」を無効化してください。

「Caps Look」キーを「Left Ctrl」に変更する

「Change Key」で「Caps Look」を無効化すると、「Caps Look」キーと、「Ctrl」 + 「Shift」のショートカットキーで「Caps Look」が使えなくなります。
このままだと、本題であった「Caps Look」を「~」に変更することもできません。
そこで次は「Caps Look」キーを「Left Ctrl」に変更します。

これには「Niz」の公式ツールを用います。


「Single/Com」タブから「Single」の下にある「Record」を選択し、「Left Ctrl」キーをタイプしてください。

最後に「Keyboard Manager」で「[Ctrl(Left)] to [Shift(Left)][`]」と設定すれば完了です。
それと同時に、新たな問題点「Left Ctrl」が使えなくなるが発生します。

「Left Ctrl」が使えなくなる

今のままでは「Left Ctrl」キーを押すと「~」が入力されてしまいます。
これでは結局ショートカットキーを使えず、ビジネスパーソンの生産性がガタ落ちです。
解決策はシンプルで「Left Ctrl」キーを「Right Ctrl」に変更します。
これには「Niz」の公式ツールを用います。


「Single/Com」タブから「Single」の下にある「Record」を選択し、「Right Ctrl」キーをタイプしてください。

その他諸々の不要なもの、有用なもの

3まで完了すれば「英語配列」特有の悩みや「Niz」特有の悩みは解決されるので、後は各々が快適に感じるキーマップに変更しましょう。
私の場合の変更点を紹介します。

  1. 「Num Look」を無効化
    「Num Look」はゴミです。

  2. 「F1」を「F2」に変更
    誤打するたびにヘルプが開くのは不快です。

  3. 「Niz」特有の「Fn」+「●●」
    便利なものだけ残す or 変更します。
    • マウス操作は便利です。
      左手だけでマウスを操作したい場合に使えるように「Left Fn」キーに割り当てます。
    • テンキーは便利です。
      テンキー操作は右手の方が慣れていると思いますから、「Left Fn」キーに割り当てます。
    • 矢印キーは便利です。
      いちいちホームポジションから手が離れなくなります。「Right Fn」キーに割り当てます。
「Left Fn」のショートカットキー

「Right Fn」のショートカットキー

終わり

以上が、私の「Niz」の静電容量無接点方式キーボードのキーマッピング設定です。

「Niz」は打鍵感・打鍵音が最高ですし、機能も豊富で楽しいのですが、生産性向上を目指すビジネスパーソンには初見殺しのショートカットキーが多くあります。
メールを作成するのですら億劫になり、「タイピングする前の状態」が不快でした。
ですが、このキーマッピングに変更してからは「最高のタイピングライフ」を送れています。


「キーボード沼」に入門したい。
あるいは「キーボード沼」から「上がりたい」と考えている皆さんに貢献できれば幸いです。

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